2010/01

平成21年12月における証券外務員資格試験に影響を与える改正は、以下のとおりです。

1.「arrowhead稼働時における売買制度等の見直し」

(平成22年1月4日施行:東京証券取引所)

(1) 概要

 今回の改正は、東京証券取引所の新システムarrowheadの稼動に伴い、同時呼値の配分ルールの見直しや半日立会の廃止、呼値の刻みの縮小、呼値の制限値幅及び気配の更新値幅の見直し並びに始値決定やストップ配分時における合致要件の緩和を行うなど業務規程等の一部改正を一部改正するものです。

 今回の改正で証券外務員試験に影響があると考えられる内容は、以下のとおりです。

1.呼値の刻みの縮小

 以下、赤字の部分が今回呼値の刻みが縮小された部分です。

株価 呼値の単位
~2,000円以下 1円
2,000円超~3,000円〃 1円
3,000円〃~5,000円〃 5円
5,000円〃~30,000円〃 10円
30,000円〃~50,000円〃 50円
50,000円〃~300,000円〃 100円
300,000円〃~500,000円〃 500円
500,000円〃~3,000,000円〃 1,000円
3,000,000円〃~5,000,000円〃 5,000円
5,000,000円〃~20,000,000円〃 10,000円
20,000,000円〃~30,000,000円〃 10,000円
30,000,000円〃~50,000,000円〃 50,000円
50,000,000円 100,000円

2.半日立会の廃止

 これまで、年末の大納会と年始の大発会は半日立会とされていましたが、2009年12月の大納会より半日立会が廃止され、終日立会となりました。

3.板寄せ時の合致要件の見直し

 株券等のいわゆる板寄せの場合には、以下の売呼値の合計数量と買呼値の合計数量とが一定の値段で合致するとき、その値段を約定値段とし、対当する呼値の間に売買を成立させることになりました。
(1)成行呼値の全部の数量、(2)当該値段に満たない値段による売呼値及び当該値段を超える値段による買呼値の全部の数量、(3)当該値段による呼値について、売呼値または買呼値のいずれか一方の全部の数量

4.制限値幅の拡大

 以下、赤字の部分が今回制限値幅が拡大された部分です。

価格 制限値幅
100円未満 30円
100円以上~200円〃 50円
200円〃~500円〃 80円
500円〃~700円〃 100円
700円〃~1,000円〃 150円
1,000円〃~1,500円〃 300円
1,500円〃~2,000円〃 400円
2,000円〃~3,000円〃 500円
3,000円〃~5,000円〃 700円
5,000円〃~7,000円〃 1,000円
7,000円〃~10,000円〃 1,500円
10,000円〃~15,000円〃 3,000円
15,000円〃~20,000円〃 4,000円
20,000円〃~30,000円〃 5,000円
30,000円〃~50,000円〃 7,000円
50,000円〃~70,000円〃 10,000円
70,000円〃~100,000円〃 15,000円
100,000円〃~150,000円〃 30,000円
150,000円〃~200,000円〃 40,000円
200,000円〃~300,000円〃 50,000円
300,000円〃~500,000円〃 70,000円
500,000円〃~700,000円〃 100,000円
700,000円〃~1,000,000円〃 150,000円
1,000,000円〃~1,500,000円〃 300,000円
1,500,000円〃~2,000,000円〃 400,000円
2,000,000円〃~3,000,000円〃 500,000円
3,000,000円〃~5,000,000円〃 700,000円
5,000,000円〃~7,000,000円〃 1,000,000円
7,000,000円〃~10,000,000円〃 1,500,000円
10,000,000円〃~15,000,000円〃 3,000,000円
15,000,000円〃~20,000,000円〃 4,000,000円
20,000,000円〃~30,000,000円〃 5,000,000円
30,000,000円〃~50,000,000円〃 7,000,000円
50,000,000円〃 10,000,000円

(2) 対応策と結論

 今回改正された内容(1.2.4)は、これまで詳細については証券外務員試験には出題されていない非常に細かいものです。したがって、今後も出題される可能性は低いと考えられます。しかし、実際の証券業務においては暗記までは必要はないものの必要な項目ですので、改正されたことは覚えてください。
 次に、3.の板寄せの合致要件の見直しですが、これにより合致要件が複数することになり、これまでのような単純な計算問題ではなくなります。今後は、板寄せの問題は出題される可能性が低くなると思われます。

2.「協会員の外務員の資格、登録等に関する規則」等の一部改正

(平成21年12月15日施行:日本証券業協会)

(1) 概要

 特定店頭デリバティブ取引等が新たに本協会の自主規制の範囲となったことに伴い、日本証券業協会は平成21 年2月17 日に「協会員の外務員の資格、登録等に関する規則」等の一部改正を行い同年4月1日に施行しました。今回の改正は、当該改正規定の明確化を図る観点等から、「協会員の外務員の資格、登録等に関する規則」等の一部改正を行うものです。
 具体的には、まず、「協会員の外務員の資格、登録等に関する規則」の第4条の2(特定店頭デリバティブ取引の要件)に、第3項として以下が追加されました。
 「金商法第33 条の8第2項に規定する特定金融商品取引業務(同項第2号に掲げる業務に限る。)に従事する者であって、平成21年3月31 日以前に実施した試験規則による二種外務員資格試験、特別会員二種外務員資格試験若しくは特別会員四種外務員資格試験の合格者又は本協会の新任外務員課程研修の修了者であり、かつ、第1項社内研修を受講し、当該第1項社内研修を実施した協会員がその結果を本協会に報告している者」
 また、一般開放試験合格者の外務員資格更新研修の特例として、該当期間に特別会員証券外務員の試験に合格していた場合も受講が免除となるように改正されました。

(2) 対応策と結論

 上記内容は、証券外務員試験に出題される可能性は低いといえます。試験対策としては特に覚える必要はないと考えられます。

 上記以外にも、東京証券取引所において「上場制度整備の実行計画2009(速やかに実施する事項)」に基づく業務規程等の一部改正が行われ、大阪証券取引所、ジャスダック証券取引所においては「コーポレート・ガバナンスの充実に向けた対応等に係る上場制度の見直しに伴う関連諸規則の一部改正」及び「半休日廃止等に伴う売買制度等の見直しに係る規則の改正等」が行われました。

 また、名古屋証券取引所において「上場会社のコーポレート・ガバナンスの強化に向けた上場制度の整備に伴う業務規程等の一部改正」が行われました。さらに、名古屋証券取引所、札幌証券取引所及び福岡証券取引所においては「売買制度の一部見直しに伴う業務規程等の一部改正」が行われました。

 日本証券業協会においては、「事故確認制度に係る内閣府令改正に伴う「定款」等の一部改正」及び「有価証券の引受け等に関する規則等の一部改正」が行われています。
 ただし、これらの改正は証券外務員試験で出題される可能性はきわめて低いので、詳細の記載は省略いたします。

以上