《FATF第4次審査結果完全対応》 Q&A 営業店のマネー・ローンダリング対策実践講座

加藤理事長:

FATF第4次対日相互審査結果が公表された。

担当者Tさん:

 FATF相互審査は、FATF(金融活動作業部会)が加盟国などにより構成される審査団を派遣して、マネロン・テロ資金供与対策の法制、監督・取締体制、マネー・ローンダリング犯罪の検挙状況など様々な観点から、審査対象国におけるFATF勧告の遵守状況について相互に審査する制度です。わが国では、2019年に第4次対日相互審査が実施され、2021年8月30日に審査結果が公表されました。
 今回の審査結果において、わが国の評価は実質的な不合格とされる「重点フォローアップ国」と評価されました。これを受けて、政府より、今後3年間の強化策となる「マネロン・テロ資金供与・拡散金融対策に関する行動計画」が打ち出されました。これらの施策等により、金融機関は従来以上にリスク評価、継続的顧客管理、取引モニタリングなどを重要な経営課題の1つと位置づけ、一層の取組みが求められることになります。

加藤理事長:

今回の講座改訂のねらいは。

担当者Tさん:

 FATF第4対日相互審査報告書の公表を踏まえた内容になっており、第1分冊では「第5章:FATF第4次対日相互審査結果と金融機関の実務対応」を新規で掲載するほか、第2分冊では、「マネロン・テロ資金供与対策ガイドラインに関するよくあるご質問(FAQ)」(2021年3月26 日)を踏まえた、より実務的な内容に刷新しています。

加藤理事長:

本講座の主要内容と主な受講対象者について教えてほしい。

担当者Tさん:

 第1分冊では、今回の審査結果も含め、FATF審査に関する基本的な知識をQ&A方式を中心に解説しています。第2分冊では、リスクベース・アプローチに基づく実務対応やケーススタディにより第1線の営業部門が留意すべき実務対応をQ&A方式で解説しています。両分冊ともに、受講者が学習した内容を実務で実践できることを目的としています。
 本講座の受講対象者は、渉外・窓口など金融機関業務に携わるすべてのご担当者および管理者、コンプライアンス担当者、リスク管理者の方です。