地域金融機関のためのRAF構築

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RAFは、なぜ役に立ちそうにないのか?

金融庁が2019年に公表した「健全性政策基本方針」および「中小・地域金融機関向けの総合的な監督指針」のなかで、健全性の評価に関する当局との対話および、経営戦略・計画のPDCAを回す際の方法として、リスク・アペタイト・フレームワークの活用に言及したことで、地域金融機関にもRAF導入の機運が高まっている。だが…

経営管理の枠組みとしてRAFが役に立ちそうなことは理解できる。しかし、いざ実際に構築する場合、先行するメガバンクとは、ビジネスモデルが大きく異なり、ひいては資本配分や収益最大化を含むリスクテイク方針が違いすぎるために、手本にしにくい。経営コンサルも、市場リスクや財務リスクなどについては詳しくても、金融機関全体が受け入れるべきリスクの種類と総量の話になると、頼りにならない。このまま導入しても、従来の統合リスク管理を呼び変えるだけでお茶を濁すことになりそう…。

本書は、こんな地域金融機関の悩みにこたえ、自行庫の業務の規模・特性とそれに伴うリスク・プロファイルをふまえた、「モディファイドRAF」構築の方法論を示す。対象を全社的な財務リスクと非財務リスクに分け、とくに後者では、自然災害等によって顧客が被る損害を、地域金融機関自身のリスクとしてとらえることの重要性を説く。
新型コロナウィルスの感染拡大を受け、営業自粛・操業停止の荒波が全国の企業を襲うなか、地域金融機関が事業計画と戦略を見直していく際の視点を示す一冊。