きんざい Online

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2019.01.16.

キャッシュレス推進へ課題を投げかけたペイペイの不正利用

10月の消費増税に伴う経済対策としてキャッシュレス決済利用時のポイント還元が打ち出されるなど、国を挙げたキャッシュレス推進が本格化している。昨年は新たなQRコード決済が続々と登場。なかでも脚光を浴びたのが大規模キャンペーンを展開したペイペイだ。だが、キャンペーン期間中に不正利用が多発し、セキュリティー対策の課題を浮き彫りにした。キャッシュレス決済の普及に向けて、利用者が安全にサービスを利用できる環境整備が求められている。


わずか10日でキャンペーン終了

 ペイペイは、ソフトバンクとヤフーの共同出資会社が提供する決済サービスで、レジに掲示してあるQRコードをスマートフォンで読み取るか、スマホ画面のバーコードをレジで読み取ってもらうことで決済できる。2018年10月5月からサービスを開始し、12月4日からは「100億円あげちゃうキャンペーン」と銘打ち、大規模なキャンペーンを実施。キャンペーン期間中は決済金額の20%相当を利用者に還元し、抽選で全額還元も行うとした。キャンペーンは当初、今年3月末までを予定していたが、還元金額が総額100億円に達したことから、開始からわずか10日後の12月13日に終了した。
 あまりにも短期間でキャンペーンが終了したため、消費者や店舗にキャッシュレス決済手段としてペイペイを広く根付かせるには至っていない印象だ。加えて、高額決済を中心に不正利用が多発。被害額は少なくとも数億円以上にのぼっているとみられ、かなりの件数の被害が発生しているという情報もある。
 ペイペイの支払い方法には三つの種類がある。銀行口座からチャージを行う「ペイペイ残高」で支払うか、ヤフーが提供する電子マネー「ヤフーマネー」の残高で支払うか、クレジットカードにひも付けるかの三つだ。ペイペイでは、消費者が買い物時にQRコードやバーコードを使って決済するが、その仕組みにおいては最終的に既存の決済方法が利用されている。ほかのQRコード決済も同様だ。このうち不正利用は、クレジットカードで支払うスキームで起きた。

いたちごっこのセキュリティー対策・・・
省庁をまたがる複数の規制・・・

この記事の続きは『週刊 金融財政事情 2019年1月14日号(3291号)』に掲載されております。『週刊 金融財政事情』の詳細はこちらから