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2019.06.17.

銀行系QRコード決済は「Jデビット」の二の舞いか

昨年来、ペイペイやLINEペイが利用者への大規模な還元キャンペーンに乗り出している。20年春には楽天ペイアプリにスイカが搭載されてチャージもできるようになるなど、QRコード決済の覇権争いが混沌としてきた。一方、銀行が主導するQRコード決済も相次いで提供されており、群雄割拠の様相を呈している。ただ、銀行系はネット大手のような大々的なキャンペーンを打ち出していないため、どこまで支持されるのかは不透明。はたして銀行系に活路はあるのか。


銀行系も続々参入

 銀行界でQRコード決済サービスの先陣を切ったのは、2017年7月からスタートした横浜銀行の「はまペイ」だ。同行はGMOペイメントゲートウェイとシステムを共同開発し、「銀行ペイ」ブランドで他行にもスキームを提供。18年3月から福岡銀行が「よかペイ」、19年5月からゆうちょ銀行が「ゆうちょペイ」として導入するなど、導入予定を含め11行が利用する。
 加盟店は5月末現在で約1万店。これまで各行は地元の中小店舗を中心に開拓してきたが、ゆうちょ銀行の導入と同じタイミングで、ヤマダ電機やウエルシア薬局など多店舗チェーンで利用可能となり、大幅に店舗数が拡大した。実のところ、銀行ペイは先発の決済サービスであるものの、昨年まで利用者への大々的なPRは控えてきた。「使える店の少ないアプリだと思われてスマホから削除されれば、二度とダウンロードしてもらえない」(関係者)からだ。だが、加盟店が拡大してきたことでようやく攻勢に転じられる。各行は加盟店を相互開放して、全国での利用促進を図っていく構えだ。
 一方、みずほ銀行が主導し、約60の地方銀行が参加する送金・決済サービスが「Jコインペイ」だ。みずほ銀行が大手チェーンなどと交渉し、地方銀行が地場取引先を開拓する棲み分けで加盟店の開拓を図っている。
 単独でサービスを提供する動きもある。鹿児島銀行は決済事業を手掛けるインフキュリオンと組み、独自のQRコード決済「ペイどん」を開発。同行は6月27日、本店別館ビルの建替えに伴い、飲食・物販など14カ店が入居する商業施設「よかど鹿児島」を開業する。このテナントを加盟店として、ペイどんの利用を開始。同施設は現金を利用した買い物ができない“完全キャッシュレス”が特徴だ。利用者はペイどんのほか、クレジットカードや電子マネー、Jデビット、アリペイなどを利用できるが、現金しか持たない来店客には、楽天Edyのカードを新規発行して対応を図っていく。


銀行界一丸で推進する「バンクペイ」・・・
銀行系が直面する課題・・・


この記事の続きは『週刊 金融財政事情 2019年6月17日号(3312号)』に掲載されております。『週刊 金融財政事情』の詳細はこちらから