きんざい Online

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2020.03.03.

一国の経済をも左右し得る「指数算出会社」の影響力

金融市場でパッシブ運用の存在感が増している。コスト面のメリットのほか、場合によってはパフォーマンスでもアクティブ運用に対して優位に立つためだ。一方で指摘される問題が、運用会社の利益に係る下方圧力やコーポレートガバナンスへの悪影響。そして最近は、指数算出会社の影響力拡大による問題を懸念する向きが強まっている。指数に採用されるかどうかは、企業はもとより国家にとっても一大事。金融システムにおける指数算出会社の位置付けはどうあるべきか。


過半に達するパッシブ運用

 金融市場におけるパッシブ(インデックス)運用の存在感は増す一方だ。2006年から18年にかけてアクティブ運用が3兆ドル(約330兆円)以上減ったのに対し、パッシブ運用は同額程度増えており、全世界で巨額の資金がパッシブ運用に移動した計算になる。日本市場で見ても、投資信託の純資産に占めるパッシブ運用の割合が19年末に初めて50%に達した。残高は50兆9,594億円に上り、日本銀行が保有する上場投資信託(約30兆円)を除いても5年間で約70%増だ。米国でも19年8月に、米国株を投資対象とする投信の過半がパッシブ運用となり、その残高は4兆2,710億ドルとなっている(注)。
 テーマ型の投信でも、アクティブ投信よりコスト面で優位なインデックス型の投入が相次ぐ。資産運用大手のアセットマネジメントOneでは、「次世代通信」「ロボット・テクノロジー」など五つのテーマについて、ドイツのソラクティブが提供する指数を使用した投信を今年1月に設定した。伝統的な指数を上回るパフォーマンスが低コストで期待できるほか、「運用対象の選定プロセスなどを顧客に説明しやすい」(投資信託営業本部シニアエグゼクティブの浜田好浩氏)ことも特長だ。調査・分析にコストをかけるアクティブ運用のパフォーマンスが、必ずしもパッシブ運用を上回っていない状況もあり、既に18年から三菱UFJ国際投信や三井住友トラスト・アセットマネジメント(AM)、三井住友DSAMも、それぞれ米欧の指数算出会社による指数を使ったテーマ型投信を提供している。

国の規制すら変更させる指数のプレゼン・・・
金融システムの中でどう位置付けるべきか・・・


この記事の続きは『週刊 金融財政事情 2020年3月2日号(3345号)』に掲載されております。『週刊 金融財政事情』の詳細はこちらから